「どこかに必ず光がある」
『遺愛集』という尊い歌集を遺している島秋人さんは、小、中学校を通じて成績がたいへん悪く、みんなからバカにされ、無視され、だんだん心が荒み、少年院に送られたこともある。ある雨の夜、飢えに耐えかねて一軒の農家に押し入り、二千円を奪い、そのとき、そこの家の人と争い、奥さんを殺し死刑囚となり既に処刑された。
死刑囚として獄中で、小・中学校時代ただ一度、中学校の絵の先生が「絵は下手だが構図は君のが一番いい」といわれたことが思い出され、懐しくなり、獄中から先生に手紙を出した。
先生からの返事に先生の奥さんの短歌が書き添えられていた。それを読んで、自分も歌が詠みたくなって、歌が生まれはじめた。島さんにも、尊い光があったのだ。
助からぬ生命と思えば一日の 小さなよろこび大切にせむ
安らかに笑みて受くべし殺めたる 罰受くる日のいつに来るとも
愛にうえし死刑囚われのたまわりし 菓子地におきて蟻を待ちたり
世のためになりて死にたし死刑囚の 眼はもらい手もなきかもしれぬ
人間にくずはない
人生にむだはない
(東井義雄)
八月の婦人会法筵は、講師に崎戸の真蓮寺御住職、寺本温師をお招きしまして、『仏説観無量寿経』について御法話をいただきます。尚、この法筵は、婦人会主催の法筵であり、会員皆様に限りませんので、御門徒皆様もお誘い合わせの上、御参詣くださいませ。
記
婦人会法筵
日時 8月6日(土)より8月7日(日)まで2日間 午前9時半開筵
法話 崎戸・真蓮寺住職 寺本 温師
盂蘭盆会法筵 日時 8月16日(火) 午前9時半開筵
納骨堂盆読経 日時 8月13日~16日の、午後6時