秋季彼岸会法要の御案内
足でけとばしていたものを
あら勿(もつ)体(たい)なやと頂ける世界を
浄土という
春の気配は大地からうごき、秋の気配は空と、風と、雲とからしのびよる。今年も秋の彼岸がきます。彼岸とは浄土をさし、極楽の世界をいいます。私達は極楽が有るか無いかを問題にします。極楽とは人間の一生を終るところにあって仏様からあたえられる最後の落ちつく場所です。帰って行ける故郷です。
それは人生の終りにあるところにおいて、実は人生のよりどころであります。私の生きていく、よって立つ地盤であります。真実の人生は、その上にはじめて成り立つのです。
終りとなるところが実は出発点であります。浄土を思うとき人生がわかり、私の一生の終るところにかぎりなく極楽浄土が慕(した)わしいのです。そのことを知ることのできたのが仏の本願の念仏と言われます。
齢をとった人が、お浄土へまいらさせて頂きますと、往生浄土をよろこぶ。そのことを若い人達は嘲笑(ちようしよう)してはならないと思います。そこには限りない人生への深さが、しみじみとくみとることができます。 (伊那教雄)
拝啓 皆様ご健勝にお過ごしのことと拝察いたします。さて、今年もお彼岸の時期となりました。毎年この時期になりますとお墓参りが恒例ですが、彼岸を単なる通過儀礼として過ごすのでなく、亡き人を通して、自分自身の生き方を見つめなおす大事な御縁としていきたいものです。秋の彼岸会法要を下記の如く厳修致します。何卒、有縁の皆様をお誘い合わせの上、御参詣下さり、聞法の御縁にお遇い下さいませ。合掌
記
日時 平成28年 9月19日~25日の七日間 午前九時半開筵
講師 三重県 正寶寺住職 藤本愛吉師 (23日~25日)
住職・寺中 (19日~22日)